漢字力と国語力 イメージを育てる、国語辞典の活用


塾講師のケイです。

10年前に比べて子どもの読解力が相当に落ちていることをお伝えしました。
さらに、漢字の能力も相当に落ちています。

「つうがくろ」で「通学路」、
「おうだんほどう」で「横断歩道」、
小学校4年生で、この漢字が書けない生徒がいました。
ですが、この子の問題は、書けないことに収まりませんでした。

  

漢字の意味のイメージがわかない

「通学」の意味が分かりません。
「学」が「まなぶ」という意味があることが分かりません・
「通」が「とおる」という意味だと分かりません。
「横断歩道」が何かがわかりません。
「横断」の意味が分かりません。
「歩道」の意味がわかりません。
「ほどう」の「ほ」が「あるく」という意味だと分かりません。
「ほどう」の「どう」が「みち」だという意味がわかりません。

実は、このような子どもは多く、言葉を聞いてもイメージがわきません。
イメージがわかない言葉は、漢字の形を覚えても定着しづらいのです。
なぜ、イメージがわかないと覚えづらいのかというと、僕たちの脳は、物事を関連させて覚えることに長けているからです。
「音楽と曲名と歌詞」
「江戸時代と徳川家康」
「顔と名前」
これらが頭に入りやすいのは、関連してイメージがわくからです。

イメージを無視して、形を覚えることは、アラビア語だけを見て、アラビア語を学ぼうとするに等しい、という訳です。
絶対に、アラビア語は習得できません。

よくある、間違った漢字の勉強法

また、漢字の勉強の仕方にも問題はありました。
「通学路」を覚えるよう、ノートに練習を指示したところ、
1行に2つ飛ばしで「通」だけを書き、
そのあと2つ飛ばしで「学」だけを書き、
最後に残りのマスに「路」を書いて、
「やった」と言ってきました。

どうでしょうか?この子が「通学路」という漢字を覚えることができるでしょうか。

現在、学校教育でまかり通っている「漢字の練習」は、実際はこのように「書けばいい」という流れに収まっていることが多いようです。
とにかく、「漢字ドリル」の文章を写し、
そこに出てきた「漢字」をとにかく1行書きする。
「通学路」の代表の漢字が「通」ならば、「通」だけの1行書きです。
僕らから見れば、一体、何の勉強をさせているのか、理解不能です。

漢字の意味をしっかり伝える

僕ら塾屋は、子どもに覚えさせなければ、塾としての評価を得られません。
ですから、僕らは、どうやって子どもに、漢字を覚えてもらい、忘れにくくさせるか、を考えて指導します。
そこで大切にしていることは、
「漢字の意味をしっかり伝える」
ということです。
イメージや関連性を重要視しているのですね。

「もちいる」を「用いる」と教える場合、おそらく例文があります。
「そうじの時に、ほうきを用いる」など。
この時に、僕は生徒に「用いるって、どういう意味かな?」と確認しています。
鋭い子は、前後で推測して、「使うっていう意味ですか?」と答えます。
その通りですね。
では、わからない子の場合、どうしましょうか?
その時に、国語辞典を使うようにするのです。

国語辞典は使える!!

国語辞典を使うことを嫌がる子どもは多いです。
文字だけしかない、つまらない本、という先入観があります。
それは、まず分厚い。
そして、やたら文字が多い。
おまけに、字が小さい。
挙句に、学校で、「国語辞典の使い方」として、勉強させられるのです。
一方通行の勉強は、基本、嫌なものです。

ですが、それは、国語辞典の魅力が伝わっていないから。
国語辞典には、たくさんの言葉の意味が詰まっているだけでなく、
漢字や、科学の知識や、歴史、動物、植物の名前や、もしかすると生態まで・・・
小さな百科事典なんですね。

国語辞典は、本当に面白い読み物です。
僕も、人の国語辞典を借りて、エッチな言葉を探してはマーキングして、素知らぬ顔をして返却するという、たわいもない遊びをしていましたが・・・
幼い子どもが、いろんな物事に興味を見出していく一つの登竜門として、
国語辞典を使わない手はありません。

まず、子どもが自分で国語辞典を引いて、言葉を調べたり、
はたまた、国語辞典を読書し始める、
このような子どもの国語力は、絶対に下がりません。
大人顔負けの知識と、語彙力を手に入れます。

僕は、発達障害の息子に、ドラえもんの国語辞典を渡しましたが、
最初こそ嫌がりましたが、
楽しい絵や、イラストを探しながら、新しい言葉にたどり着いていく、
もう、夢中で読んでいます。

そこで出てきた漢字は、自然に頭の中に入り、
書くことはまだできませんが、
突然、小学校1年生では到底読めない看板を読み始めたり、
「雷雨(らいう)って、雷と雨のことなんで」と、伝えてきたりします。

大人こそが国語辞典を

子どもの可能性は無限です。
漢字力、読解力を本当に養いたいのであれば、
子どもに早いうちに国語辞典を、それも、イラストのある、楽しいものを与えてください。
そして、始めは、大人が一緒に子どもと国語辞典を使ってあげてください。

国語辞典の嫌いな子どもは、実は、親の方が、国語辞典を嫌っているケースが多いです。
大人が使っていないものを、どうして子どもが使うでしょうか。
だから、子どもと一緒に国語辞典を使うのです。

「愛ってなに?」
「星座ってなに?」
「心ってなに?」
「いつから大人なの?」
「朝と昼と夜って、どう分けるの?」
全部、息子から出てきた質問です。それを、国語辞典を使って、一緒に答えをさがしたものです。

是非、国語辞典を取り入れた学習を始めましょう。

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