文字の覚えが悪い、英単語が読めない・・・識字障害ディスレクシアに関して。


塾講師のケイです。

発達障害のお子さまほど、英語には力を入れてほしい、と以前書きました。
発達障害の子どもは、文字を覚えることは苦手でも、音を理解し、組み立てることは可能です。
英語が語学で、日本語も語学である以上、コミュニケーションとしての英語能力を高めることは可能だ、と考えました。

ただ、実は、最終的には、「読める」段階には仕上げておかないと、
今の日本では、評価をされにくい、
だから、僕は、
「単語は書けなくてもいいから、読めるように、意味が分かるように」
と指導していました。
これで、英語の長文とリスニングには対応できるからです。

ですが、その「読む」ということを習得するのも困難な子どもがいます。
「識字障害」という言葉をご存知でしょうか。
「読み書き障害」とも言われています。通称、ディスレクシアと呼ばれます。

  

識字障害 ディスレクシア

この障害は、まず、字を読むことが困難です。
というのは、一般に見える形で字が認識できておらず、
字が欠けている
字がゆがんでいる
字がぼやけている
字が反転している
字が不規則な羅列に見えている
このような状況が考えられる、というものです。

学校での学習では、「読み書き」が基本的な指導です。
読み書きができることを前提に、国語、算数、理科、社会が指導され、
そこでの能力により、評価されます。

ですが、ディスレクシアの場合、一般に能力を持っていながら、
読み書きができないため、学習に支障が生じ、
結局は学習に著しい遅れが出てしまうのです。
そのため、ディスレクシアを見過ごしたまま、単に「学習障害」「知的障害」と判断されるケースもあるようです。

また、ディスレクシアでは、「文字と音の結びつきが同時に処理できない」というケースもあります。
この場合、音と文字を一致させることが困難なため、「言葉」自体を理解することに困難を生じます。
「り」と「ん」と「ご」の言葉と音をたとえ理解したとしても、「りんご」とひとまとまりに理解するのが難しいケースです。
教科書の音読をさせた時に、文字の切れ目がグダグダだったりする、
また、読めないと投げ出してしまう、こんな場合です。
そうなると、まず、「cat」が「キャット」だと覚えることが困難になります。
とすれば、繰り返し、「cat」「dog」「apple」を文字を示しながら「キャット」「ドッグ」「アポゥ」と教えても、なかなか覚えることができない、
結果として、「極端な努力不足」「不真面目」と受け取られることも少なくない、と聞きます。

まず、「識字障害」、ディスレクシアという障害があるという認識をもち、
それが、本人の努力不足ではなく、先天性の障害であることを理解することが大切です。

見逃しやすい識字障害

僕の塾でも、極端に英単語が入らない子どもがいました。
もちろん、漢字も覚えられず、書くひらがなも安定せず、反転していたり、ゆがんでいたり、
最初は発達障害と学習障害の双方を疑っていました。

ですが、コミュニケーションは普通にとれる、
けれども「b」と「d」、「a」と「u」、「v」の区別がつかない、枠や線を意識して文字をそろえることができない、
数字の書き間違い「734」を「437」と書いたり、数字の反転も見られました。

僕がたまたま、識字障害の存在を知っていたため、保護者との面談の際に、思い切ってお母さんにディスレクシアの可能性を伝えてみました。
相当にびっくりされていましたが、
まず、お母さんにも思い当たる節があったこと、
なぜ、こんなに成績が良くないのか、育て方が悪いのかと自分を責めていたこと、
そして、子どもの努力不足が原因ではない可能性を知って、
面談の際に涙を流されていました。

識字障害の現状と対応

お母さんは、相当に心配され、そして、ご自身を責めていました。
今の日本では、ディスレクシアの認識があまりにも欠けています。
対処も非常に遅れています。
そして、塾でできることも限られています。
ですが、
症状を知ったうえであれば、
その子のために何ができるかは、ある程度限定できます。

文字を見やすくする、キーワードに色づけする
できるかぎり音声を取り入れる
ルビをふる
タブレットを取り入れ、文字を大きくする

など、その子の状況に合わせ、対応をとることは可能です。
まだまだ、対応の方法は未知数ですが、
周りが気づいてあげる、
そして、子どもと親御様の不安とストレスをいくらかでも解消することができれば、と考えています。
発達障害でもそうですが、
まず「障害を知る」こと、そして「対応を練る」こと
このことが、子どもの社会適応を早めます。

まずは、「識字障害」の存在を知ってください。
そして、対応を考えましょう。
子どもと未来のために。

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